犬もコロナウイルスに感染する?人からうつる可能性なども解説【藤田紘一郎教授にもインタビュー】
世界中で大流行した新型コロナウイルスですが、犬にも感染するのでしょうか。
この記事では、犬にも新型コロナウイルスが感染するのかという疑問や、飼い主が感染した場合の対処法や注意点などについて解説します。
なお、この記事では2024年1月時点の情報を掲載しています。
Contents
新型コロナウイルスには犬も感染する?
新型コロナウイルスは基本的に人から人へ感染するウイルスですが、犬が感染したという報告も数例あがっているようです。
しかし、犬の感染報告は人の感染者数に比べてかなり少ないため、実態はあまり明らかになっていません。
新型コロナウイルスについて
人にかかるコロナウイルスはこれまでに6種類発見されており、いわゆる2019年末に報告された新型コロナウイルスは、7つ目のコロナウイルスです。
コロナウイルス自体は珍しくなく、6つのうち4つは一般的な風邪の原因となるウイルスです。残る2つのウイルスは「SERS」と「MERS」で、続いて今回の新型コロナウイルス「COVID-19」が確認されました。
新型コロナウイルスに感染すると、咳、発熱、頭痛、喉の痛みなど風邪のような症状がみられます。人によって症状が異なり、症状がない場合もあります。
犬から人にコロナがうつることはある?
これまでのところ、犬から人に新型コロナウイルスがうつったという報告はありません。
しかし、感染症予防の観点では、ほかの動物由来の感染症を予防するためにも、犬との過剰な接触は避けるようにすることが予防につながります。また、動物と触れ合う前後は手洗いや消毒を徹底することも効果的です。
出典:新型コロナウイルス関連情報|環境省
人から犬にコロナがうつることはある?
これまでに人から犬にコロナが感染した事例は何件か報告されており、香港で陽性反応がみられた犬は飼い主からコロナがうつったと思われています。
しかし、世界中で多くの人の感染者が出ている中で、ペットへ感染したという事例はごくわずかです。人から犬にコロナがうつることは稀なケースといえるでしょう。
出典:動物を飼育する方向けQ&A|厚生労働省
犬へのオミクロン株の影響はある?
先ほども述べましたが、犬も新型コロナウイルスに感染しないとはいえないので、オミクロン株のコロナウイルスに感染することも考えられます。
今後もウイルスがどのように変異していくかは予想できないため、気になる方は予防を意識しつつ、愛犬の体調の変化をよく観察するとよいでしょう。
犬がコロナウイルスに感染した場合の症状は?
新型コロナウイルスに感染した犬に関して、具体的な症状の確認はできていないようです。一方で、猫は呼吸器・消化器に症状があらわれたようです。
ちなみに、犬は「犬コロナウイルス」に感染しますが、こちらは今回人の間で流行した「新型コロナウイルス」とは異なります。犬コロナウイルスは人に感染することはありません。
犬が犬コロナウイルスに感染すると腸炎を引き起こし、下痢や嘔吐の症状がみられますが、新型コロナウイルスに感染した犬からはそのような症状の報告はないようです。
犬にもコロナウイルスのワクチンはある?
犬に対する新型コロナウイルスのワクチンは、今のところありません。
感染報告の数も少なく重症になったケースもないので、新型コロナウイルスのワクチンは今の時点では犬に必要ないのでしょう。
また、犬の混合ワクチンには「犬コロナウイルス」のワクチンが含まれていますが、先ほども述べたように「新型コロナウイルス」と「犬コロナウイルス」は別のウイルスなので、犬の混合ワクチンで新型コロナウイルスを予防できるわけではありません。
飼い主が濃厚接触者や感染者になった場合の犬への接し方は?
どれほど感染対策をして気をつけていても、濃厚接触者や感染者になってしまう可能性はあります。
それでは、飼い主がコロナウイルスに感染した場合、どのように愛犬と接すればいいのでしょうか。
飼い主が濃厚接触者になった場合
濃厚接触者になった場合、検査で陰性であれば通常どおりで問題ありません。心配な方は、念のため人と関わるときと同じように愛犬とも距離をおくとよいでしょう。
愛犬との過度な接触は避け、愛犬にごはんをあげるときなども手洗い・消毒をしておくと安心です。
ただ、愛犬と関わる時間が減ると、愛犬にストレスがかかってしまいます。
屋外なら感染のリスクは減るので、マスクを着用して無理のない範囲で散歩に連れて行ってあげましょう。
飼い主がコロナウイルスに感染した場合
自宅療養の場合、ほかに愛犬の世話ができる家族がいるのなら家族に世話をしてもらい、療養中の部屋に愛犬が入らないようにして接触は避けるようにしましょう。
また、重症化した場合は入院する可能性もあります。ほかに世話ができる家族がいない方は、信頼できる人に愛犬を預けるとよいかもしれません。
出典:飼い主のみなさまへ|公益社団法人 東京都獣医師会 危機管理室 感染症対策セクション
コロナ禍における犬の分離不安について
新型コロナウイルスの流行により、自宅で過ごす時間が増えた人も多いでしょう。中には、家で過ごす時間が増えたからと、新しく犬を迎え入れた方もいるのではないでしょうか。
ですが徐々にコロナの勢いも衰え、仕事や旅行に出かける機会が増えましたよね。そこで懸念されるのが、犬の分離不安症の増加です。
コロナ禍における、犬の分離不安症について説明します。
分離不安症とは?
分離不安症とは、飼い主と離れることで犬がパニックになってしまう症状です。
分離不安になると、ずっとそわそわと落ち着かない、吠え続ける、粗相をする、物を破壊するなどの問題行動がみられます。大きな声で吠え続けるため近所迷惑になったり、粗相や破壊行動で掃除が大変になったりと、生活に支障が出る場合もあります。
何より分離不安の犬がひとりでいることは大きなストレスがかかるため、愛犬を留守番させるのが困難になるでしょう。
なぜ分離不安症になる?
分離不安症は、ひとりになることに慣れていない犬や、留守中に怖い思いをして留守番にトラウマを持っている犬がなりやすいです。
コロナ禍で飼い主がずっと家にいたのが、コロナが明けて仕事などで急に外出するようになると、犬は突然ひとりで留守番することに戸惑い、不安を感じることがあります。
ひとりでいることに慣れていない犬は「このまま飼い主が帰ってこないのではないか」と思い、恐怖心から吠え続けたり物を壊したりすることがあります。
分離不安にならないために
いきなり長時間留守番させてしまうと分離不安になるおそれがあるため、まずは少しずつひとりでいることに慣れさせていきましょう。
普段から犬と違う部屋で過ごす時間をつくってみたり、数分外出してから戻るということを繰り返してひとりで家にいる状況に慣れさせたり、飼い主がいない状況を体験させます。
また、外出するときや帰宅したときは自然なふるまいを心がけて、なるべく犬を興奮させないようにしましょう。
分離不安症かも?と思ったら
分離不安症の治療には、行動療法と薬物療法が有効です。
行動療法とは、留守番に慣れさせる訓練を行うことです。自力でのトレーニングが難しいと判断した場合は、ドッグトレーナーなどに相談しましょう。
行動療法での改善がみられない場合は、薬物療法を考えましょう。この場合は薬やサプリメントを使用するので、獣医師に確認を取る必要があります。
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コロナ禍の外出自粛が明けて、愛犬とおでかけできる機会が増えましたね。
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